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実践!月5万円積立投資:2008年1月号
当ブログが参考例として挙げている以下のようなアセットアロケーションに、毎月5万円積立投資していったら、どのように資産は増えていくのでしょうか。

2008年1月末日時での報告です。普通1月というのは高リターンが期待できる月なのですが、2008年は大混乱で始まりました。以下のグラフを見てもわかるように資産が1ヶ月で16%ほど減っています。1ヶ月で16%減というのは相当な落ち込みようですね。海外株式の割合の高いポートフォリオですので、円高の影響がさらにダメージを大きくしています。こういう時に投資家の心理は不安でいっぱいになって、投資市場から逃げたくなる気持ちも理解できますね。我慢のしどころでしょう。(注意:データはシュミレーションによるものです)

インデックスファンドTSP10%
トヨタ・バンガード海外株式50%
物価連動国債ファンド 40%


asset allocation_2008.1
(2004年11月時点を100とした場合の各資産の伸びを示す)

total asset_2008.1
(2004年11月以降、毎月5万円積立していった場合の資産の推移)

指数(2004年11月時点=100)112.32
積立総資産1,792,618円

ちなみに、 これらの投資信託はすべてマネックス証券で購入できます。
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意外と低い!期待リターン

将来どれくらいのリターン(利益率)が期待できるかを表す数値を「期待リターン」と呼びます。たとえば、今持っている投資信託が今後20年ぐらいでどれくらいの値上がりをするのか、気になるところですよね。営業マンの「この商品は絶対値上がりしますから」なんて適当な言葉を信用するのではなく、自分が買う投資商品の期待リターン値を計算する方法はちゃんとあるのです。難しい話は無しにしておいて、株、債券等を購入した場合、どれくらいのリターンが期待できるのかを表にした本(The Four Pillars of Investing)があったので紹介します。

投資商品期待リターン値(インフレ率考慮後)
米国株3.5%
外国株(米国株以外)4%

大型バリュー株(米国および海外)

5%
小型株(米国および海外)5%
小型バリュー株(米国および海外)7%
新興国6%
リート5%
企業債券3.5%
国債0-2%
金商品3%

意外と低いと思いませんか?株は値動きが激しい割りにはそれほど高いリターンは期待できないようです。そんなこといったって、今まではもっと高いリターンが得られたではないかと主張する方。確かにそうです。実際、1900-2000年の米国株のリターンは11%程度、インフレ率を考慮した場合は7%となっています。21世紀はその半分?と思うかもしれませんが、Discounted Dividend Modelという理論によればそうらしいのです。逆にいえば、今までの値上がり率の方がおかしかったのかもしれませんね。

異常なリターンを期待した投資は現実とかけ離れた夢物語になる可能性が高いのでご注意を。

公的年金のゆくえ
あなたの老後は大丈夫ですか?

近年、少子化による公的年金制度存続の危機、公務員による年金の私的流用などが問題になるなど、自分の老後は大丈夫だろうかと不安に思われる方も多いのではないでしょうか。

一昔前までは、払い続けてきた公的年金と退職年金を合わせれば、老後の生活が保障されるという仕組みがなりたっていました。ところが時代の変遷によりそうもいかなくなってきたようなのです。

たとえば、最近の見積もりによれば、退職時の年金支給額は、現役時の給料の50%程度にしかならないという報告があります。たとえば平均月40万を稼いでいたサラリーマンがもらえる年金は20万程度ということになります。


【asahi.comより】
「年金で老後まかなえず」8割超 生保文化センター調べ
2007年12月22日09時59分

 国民年金や厚生年金などの公的年金では老後の日常生活費をまかなえないと考えている人が82%に達していることが、生命保険文化センターのアンケートでわかった。介護保険や医療保険を含む社会保障制度全般への不満や不安が高まっていることも裏付けられた。

 調査は3年に1度。今回は4~6月に行い、全国の18~69歳の男女4059人が回答した。

 公的な社会保障で「まかなえるとは思わない」という回答は、公的年金が82.3%(04年の前回比2.8ポイント増)、介護保険は86.1%(同5.9ポイント増)、医療保険は65.5%(同1.7ポイント増)と、いずれも増えた。

 老後の生活について、「不安を感じる」と答えたのは84.6%。これらの人に不安の内容を複数回答で尋ねたところ、「公的年金があてにならない」が81.8%で最多。「健康を害して日常生活に支障が出る」48.4%、「自助努力による経済的準備が不足」40.7%といった経済的不安が続いた。

 老後に夫婦2人で暮らす場合の生活費については、「最低限必要」とする月額は平均23.2万円で、前回より1万円下がった。「ゆとりある老後生活に必要」と考える月額は平均38.3万円で、4000円高くなった。
リターンランキング
Yahoo!ファイナンスなどに掲載されている、リターンランキングを見て思うことがあります。期間ごとにランキング付けがされるのですが、その期間が、月間、過去1年、3年、5年と、一番長い期間でも過去5年までの成績しか掲載されていないのです。

これに対し、インデックス投資の創始者ともいえるJohn Bogle氏が創設したバンガード社は、過去10年およびファンド開設以来の成績を掲載しています。過去10年、20年の全成績を示しても何も恥じることはないという自信の表れでしょう。こういったデータの提示の仕方に、投資哲学が現れるものなのですね。

過去5年程度成績は、長期投資家にとってはあまり興味のないデータであり、短期間でのパフォーマンスに惑わされてファンドを購入する行動にもつながる可能性があります。以前にも述べましたが、過去のパフォーマンスは未来のパフォーマンスを予測するものではない、ことを忘れないようにしたいと思います。むしろ、ここ数年成績の良いファンドは今後数年は平均よりも成績が悪くなる可能性が高い、ことが研究結果で示されています。
オルタナティブ投資:コモディティ
現在のような下げ相場になると、投資家は株以外の投資商品に目を向けたくなります。そういった時によく耳にするのが「オルタナティブ投資」。オルタナティブとは代替という意味で、一般的な投資商品としての株、債券、短期金融資産以外の商品を指します。具体的には、ヘッジファンド、先物取引を利用したコモディティ(商品物資)などを指すことが多いようです。


前回の記事の続きです。今回は「コモディティ」について話を展開します。

コモディティとは、金、穀物、家畜、石油、天然ガス、アルミなどの資源商品を指します。これらの商品を先物市場で取引して利益を上げようとするのがコモディティの特徴です。一般と投資家が直接商品を取引することはほとんどなく、コモディティを扱うファンドを購入するというのが普通のやり方だと思います。日本では、コモディティファンドはまだ数少ないようですが。

さて、コモディティファンドの運用成績を見てみましょう。(データはピムコの資料を利用しています)。ここ30年ほどのコモディティファンドの運用成績の平均は、株と同等のパフォーマンスを出しているようです。また株との相関係数が低く、ポートフォリオ全体の安定性を高める(volatility=変動幅を下げる)商品としても魅力的なようです。

commodity historical performance

私も最近コモディティファンドをポートフォリオに組み入れることを勧められています。データを見る限りそれほど悪い印象は受けませんが、どうなんでしょうか。まだ決めかねれずにいます。
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